「もう別れたい!」
「顔も見たくない!」
「話をするのもイヤ!」
「同じ空気を吸うのさえイヤ!」
離婚したいと思ったら、身も心も環境も何もかも早々に別離したいと思う人も少なくありません。
しかし、いざ『離婚』となると、それは結婚をすることよりも問題が複雑です。
婚姻を結んだことにより、双方に義理の家族が生まれる。義理の両親だけではなく、親族に至るすべてを巻き込んだ問題に発展しかねません。
離婚を決意した当人同士が納得していればよいと思いがちですが、身内の同意が得られず話し合いが進展しなかったり、離婚そのものを見直すように問い詰められたり…。
離婚の手続きに気を取られない
離婚をする際に話し合っておきたい項目に
- 財産分与について
- 慰謝料について
- 養育費について
- 親権について
- 面会交流について
- 離婚後の生活について
などがあげられますが、離婚を急ぐあまり十分な話し合いをしないまま、離婚の手続きだけを先行してしまい、「もっと財産分与や養育費などを話し合っておくべきだった」と後悔する人が後を絶ちません。
配偶者の不貞であったり、性格の不一致や義家との関係悪化など、様々な理由があって離婚を選択するわけですが、離婚問題で揉めているときは周りのことは見えないもの。
とにかく離れたい一心で、後先考えずに離婚条件を取り決めたり、手続きにかかる書類などを適当に受け流して二つ返事。
これではあまりにも自分の将来が不安になりませんか?
焦る気持ちはわからなくもありませんが、新しい人生の第一歩のためにできる準備は、後腐れのないようしっかりとお互いが納得できるよう協議を重ねるべきなのです。
収入に不安を抱えたままの新生活はあまりお勧めできません。
離婚前に済ませておくべきこと財産分与
離婚は想像以上に心身のエネルギを消費します。しかし、離婚後の夫婦が顔を合わせる機会は各段に減りますので、できるだけ離婚する前に取り決めておきたいものです。
財産分与 | 預貯金・土地・不動産・株式・年金などについて話し合い、内容は法的に証明する公正証書を作成して残しましょう |
慰謝料 | どちらかの不貞による離婚の場合は、慰謝料が発生するケースがありますが、一括もしくは分割払いなどを取り決めします |
養育費 | 未成年の子供を養育するために必要な生活費や学費にかかる費用で、親権を持たない側の親には支払う義務があります |
親権 | 子を持つ親はどちらが子どもを養育するか決めなければ離婚できません |
面会交流 | 親権を持たない親が子どもに会う場合、会う頻度・会う時間・会う場所などについて対応を決めておく |
また、離婚することがほぼ決まっているのであれば、身内への連絡もできるだけ早い方が良いでしょう。夫婦に子どもがいるなら尚更、別れたあとは身内の家に身を寄せるつもりなら、それこそ早いうちに連絡して事情を話しておき、身内にも心の準備をする期間をあげる方が得策です。